大阪の特産漬物
奈良漬
奈良漬の歴史は古く、平城京より発見された木簡から、奈良時代(千二百年前)からあったことが判明。それ以前、日本で酒が醸られたころから存在していたとの説もある。
明治時代に入るまで、商品ではなく、社寺、あるいは料理屋、茶店等の自家製として作られていたようだ。
大阪では、茶店であった六万堂(村上)が、大阪冬の陣に徳川家康へ献上した、べっ甲色の天王寺蕪の粕漬けが、昭和初期まで六万堂の奈良漬として有名だった。浪速の豪商、淀屋辰五郎が閥所(財産没収)の折、粕瓶に瓜を二つ割りにして漬けて食べていたという、贅沢な話も残されている。
 明治二十年頃、市内を縦横に通っていた堀割を利用して伏見・天満周辺の造り酒屋、西宮、灘の酒粕が入手しやすくなった。大阪の此花新田の白瓜、気馬の閘門の気馬胡瓜、守口渡しの守口大根、加賀神田の丸茄子、天王寺の蕪などと良質の原材料に恵まれた地域の、酒に関わる店が造り始めたのが奈良漬なのです。
奈良漬の画像
大阪漬物事業協同組合

水なす 天王寺蕪 毛馬きゅうり 奈良漬 大阪のキムチ 生姜漬 田辺大根