大阪の特産漬物
生姜漬
大阪の泉州地区は現在、「泉州水茄子」の産地として知られているが、昭和初期には「泉州生姜」の名前で大阪を代表する産地として認知を受けていた。特に貝塚地区は大阪の消費市場を背景に漬物分野において生姜漬の一大産地を形成、始動は遠く明治の10年代に遡ります。業界の先人達は昭和6年頃に生姜漬を大阪へ向けて船で輸送していたことを語っており、主に木津市場や天満市場が送り先でした。生姜は投機性の強い商品としての性質から原料手当の上手・下手で利益・損がはっきりしていました。地場産業的に地元の人が製造するようになり次第のその数を増やして行きました。
その後、原料産地は地元から四国(高知)、九州(大分・宮崎・長崎)、奈良と時代によって変遷し、昭和40年代に入ってからは海外産にシフトしました。台湾でスタートした海外産も現在、タイや中国が主流となり全体の9割以上を占めていますが、その高い製造技術は貝塚地区に残り、今もなお高い品質の生姜漬が製造され大阪府の特産漬物の一つとなっています。
生姜漬の画像
大阪漬物事業協同組合

水なす 天王寺蕪 毛馬きゅうり 奈良漬 大阪のキムチ 生姜漬 田辺大根